<製作編-2> メインフレームの部材を揃える

ホームセンターのカットサービスをフル活用

設計図から2x4材の必要な長さと本数を調べ、8フィート材から無駄を少なくカットできるための木取り図を描きました。



2x4材の購入時に木取り図を持参し、店のカットサービスで切ってもらうので、同じ寸法ならこのようにピッタリと同じ長さのものが揃います。

もう一つのメリットは、カット面が完璧な垂直面となることです。

精度と剛性の高いフレームを実現するには、これらのメリットが最大限に生かされる必要があります。

経験豊富な店員さんだと1mm以内の誤差で切ってくれるので、問題はありません。もし不慣れな店員さんだと2mmくらいの誤差は覚悟します。

 

 

木工ならではの修正テクニックで精度を保つ

今回製作するコックピットは、垂直フレームの内側ぴったりに水平フレームが収まる精度で製作する必要がありますから、垂直フレームの幅に関しては水平フレーム完成後の現物合わせで作ります。

それ以外にも、木工製作ではカット誤差の修正が必要な場面があります。

 

そういった現物合わせや誤差修正の切削時に絶大な威力を発揮する神アイテムがNTドレッサーの大荒目です。

使用感を大げさに表現すれば、まるで下ろし金で大根をすりおろすかのようにザクザクと削り落とすことができますから、スコヤで確かめつつ慎重に削れば面精度を出すことが可能です。

また、微妙に盛り上がっている硬い節目に対しても、大荒目なら容易に平らに削ることができます。

   

 

そもそも2x4材には幅や厚みにコンマ数ミリ程度の寸法のばらつきがある上に、材の断面形状も完全な長方形ではなく、反りで微妙に変形している場合が多いです。

なので、そういった寸法のズレは実際の作業時に現物合わせで臨機応変に対処しながらの製作になりますが、知恵と技術で問題解決していくプロセスも木工DIYの楽しみだと言えるでしょう。

 

エポキシ接着剤と養生対策

二液型エポキシ樹脂接着剤は接着力が高く、硬化時には体積縮小もなくカチカチに固まるので精度と強度の両面でメリットの高い接着剤です。

ただしその接着力の強さゆえ、うっかりテーブルにくっついてしまったら離れなくなってしまうことも起こり得ます。

 

そこで接着時には予めポリエチレン袋を開いてシート状にしたものや、養生テープを使ってくっついてはいけないものを保護しておく養生作業が必須です。

 

<養生テープの便利な使い方の一例です>

例えば2枚の板を突き合わせて接着する場合、突き合わせる面をペーパーで荒らして足付けしてから、裏側に養生テープを貼って位置決めを行っておき、、、

 

 

二つ折りにして立て、

並んだ接合面に接着剤を塗れば、塗りやすくて裏側に接着剤が垂れるのも防げます。

 

 

そして元通り接合面を合わせて表向きに置けば、位置決めと垂れ防止が同時に行えますから、テーブルは養生テープの両端部分の垂れに備えるだけで済みます。

突き合わせ接着では隙間を接着剤が充填するようたっぷりと使いますが、垂れた接着剤を後で削り取ったりという面倒な手間もこれなら生じませんからとても効率的できれいな仕上がりになります。

(※ こうして自分の作業を振り返ってみると、養生テープは両端から3センチ位はみ出す長さのほうがなお良かったですね。それならテーブル養生のシートも不要になります。こうやって経験値を積み重ねて進歩成長するのもDIYならではの喜びです。)

(※ 強度が必要な接着の場合はダボ結合しますが、これは強度の心配が不要な箇所の接合なので接着剤のみで行っています)

 

次回からはいよいよフレームの組立作業に取りかかります。