3ヶ月に及ぶ修行の末に
「遅すぎるかオーバースピードか」の二つしかなかった私が「クルマの操作と挙動を理解する」という目的のために3ヶ月間取り組んだ内容は、同一コースで集中してタイムアタックを繰り返すというものでした。
11kmあるコースの全てのコーナーを覚え、何度も試行錯誤を重ねてきた結果、かなりの手応えが得られたと感じています。
もちろん初心者が自己流で取り組めば、どうしても間違いや理解不足も含まれてしまいますが、それでもとにかく直面する課題を取り上げ、自分なりの仮説を試して手応えを積み重ねることは、とても興味深い実験でした。
例えば小脳の上達理論では、タイムが頭打ちの状態になった時に思い切って走り方を変える技術改造を2回行いましたが、一時的に大きくタイムが落ち込んでもブレることなく信じた練習を繰り返し、そこからベスト更新に繋げられたことが今後の大きな自信に繋がりました。
私が車の操作と挙動について経験したことはごく限られたものに過ぎませんが、少なくともラリゲー修行の第一ステップとしての目標は達成できたかなと考えています。(^^)
今回のコースを振り返って
今回のコースは11kmあるので、走破に7分程度かかりますが、舗装林道ならではの狭く曲がりくねったコースで最後まで集中力を保つのが大変でした。
・スタート直後の緩く曲がったストレート区間を全開加速で抜け抜けるスリル
・目まぐるしく曲がりくねる長いワインディング
・ところどころにある荷重が抜けるコーナーのワナ
特に山を下りきってからの終盤は、高速ターンやダッシュと直角ターンの組み合わせなど激しい走りのクライマックスで、あと少しでベスト更新!という寸前で何度自爆したことでしょう。w
熊野神社や花びらの散る桜の木々は、修行コースのロケーションとして深く思い出に刻まれました。(^^)
タイムアタックとしての成果
修行終了時点のベストタイムは6分52秒122、投稿時点で2002人中10位でした。
修行開始時は8分を大幅に超えていましたから、なんだか不思議な気分です。
ベストタイム時の動画です。
修行時は、一本走る度に動画で自分の走りを見直すことで、いろいろな気付きを得ることができました。
まだまだ探求すべきテーマが残っている
修行では当面する課題に全力投球するような方式で一つ一つクリアーしていきましたが、最終的にクリアーできていない課題は何だろう?と考えてみると、それはタイヤのグリップ感覚とセッティング力だと思います。
同じコース、同じコンディション、同じクルマとタイヤで繰り返し走りタイヤのグリップ限界はある程度掴めてきたものの、例えば常にタイヤ性能の90%を維持しながら走り続けるというようなコントロール感覚はありません。
タイヤと路面が接する部分の面積はハガキ一枚分と言われたりしますから、そのような僅かな接触面の状態を自分の手の平のように感じられたら、どれほど走りやすいだろうと思うのですが、3ヶ月の練習でそれが判ってしまうほど甘くはないですね。
ただ、今回の修行でタイヤのトレッド面がどういう仕事をしているかについてはかなり深掘りできたので、「グリップ感覚とはどういうものか?」というテーマに取り組む入り口付近までは辿り着けたのではないかと考えています。
グリップ感覚が鋭くなれば、荷重感覚とタイヤ摩耗、路面の状態などの感受性も高まるはずですし、セッティング力も身に付くはずです。
そういった感覚を磨くことができるアイデアがあればいつか新たな修行として取り組んでみたいものです。
これで今回の修行は一区切りつきましたが、ラリゲープレイヤーとしてはまだまだ初心者であることに変わりはありません。
取り組むべきことは山程ありますが、とりあえず今後は世界各地のコースで修行を重ねつつ、競技形式の練習にも参加して楽しんでいこうと思います。
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