タイヤのグリップを引き出すことに夢中なあまり
タイヤの接地面で発生する、クルマを曲げる力に相当するエネルギーを「コーナリングフォース」と呼ぶそうです。
それをターン初期からしっかり発生させる目的でターンテクニックの改造に取り組んでみたら大成功で、それに気を良くしてコーナリングフォースを引き出そうと夢中になりました。
減速曲がりをしていた時は、4速を回し切るような勢いで飛び込みそのまま180°近く回り込むようなターンはとても苦手だったのですが、今ではCフォースを振り絞るようにターンするのが楽しくて、50%位の確率で気持ちよくターンできるようになってきました。(^^)
ところが、慣れて速度が上がってくると、特定のコーナーでは途中でコーナリングフォースが抜けてしまい、コースアウトすることも増えてきました、、、
最初の頃は、「いい走りができるようになってきたのに、最近はいつもここでコースアウトするようになってきたなぁ?」と思っていました。
そんな失敗を繰り返していると、どうやら下り傾斜に変わる地点やゆるく盛り上がった地点などを高速で通過した際の荷重変動が原因だと気付きました。
走行中の地形によるタイヤ荷重の変動をイメージしたグラフ
緑が以前の走り方で、青が今の走り方をイメージしています。
以前はギリギリ滑らなかったポイントでも、走行ペースが上がるとピンク色のゾーンまで荷重が抜けた際にグリップが不足してしまうわけです。
対策としては、そういったポイントで速度を落とせば滑らなくなるものの、それでは本当の解決にはなりませんから、コーナリングフォースを活かすためにもなんとか減速せずに解決する方法はないものでしょうか?
それならばと次に思いついたのは、滑ると分かっている場所は速度を落とさずにやり過ごせば良いんじゃないかということです。
例えば真冬の早朝にランニングしていて凍結したカーブにさしかかったとき、そのまま走っていると足元をすくわれて転んでしまいます。
そこで凍った部分はまっすぐ一定の速度を保って慎重に進むようにすればあまり減速せずとも通過できる可能性があります。
その理屈をクルマの走行に当てはめてまっすぐやり過ごすイメージで通過してやれば、速度を落とさずに走り抜けることが可能なんじゃないかと考えました。
試してみると、滑りやすいポイントの前後のラインや操作を調節することでうまくやり過ごせる場面が増え、ついに6分台をマークしました。
コーナリングフォースは6分台で走るために不可欠な要素ですが、最大に引き出すことだけを考えていては自滅のエネルギーにもなってしまいます。
攻めと守りの判断が伴うことでコーナリングフォースが自在に使いこなせるようになるかどうかは、これからの修行次第ということでしょうね。
---------------------------------------------
地形によるグリップの変化に応じてCフォースの増減を調節したり、前後のラインや操作でやり過ごす感覚が得られました。
7分1秒→6分59秒後半になりました。